JR武豊線東浦駅の東側に存在する廃墟のような工場。
こんにちは!
愛知お散歩ナビゲーターのほとんどうどんです。
本日は知多郡東浦町にある大生紡績工場跡を訪ねてきました。ここは実は私の妻の両親が20数年前までずっと働いていた工場です。
工場正門になります。廃工場ですが右手の木造住宅のような建物には人の気配がありました。門の中には軽トラックも停車しています。
大生紡績株式会社は1919(大正8)年創業で、永らく知多木綿を製造、現在は工場は稼働していませんが、広大な敷地に、多くの工場棟と木造および鉄筋コンクリートの社員寮施設などがあります。
外周から見える建物もガラスが割れていたり、壁のモルタルが剥がれ落ちたりしているところも多いです。
1959(昭和34)年9月の伊勢湾台風では工場周辺が1m以上浸水し、その跡が今も残るといいます。妻の両親も伊勢湾台風の時はこちらにいて、建物の2階に避難して水位が下がるのを待ったそうです。周囲一面海のようだったそうです。
工場は1992(平成4)年閉鎖となりました。ただし大生紡績自体は現役企業であり、また一部施設は現在でも倉庫として貸し出されているそうで、敷地内の管理も行われています。
武豊線の線路沿いの建物の前には材木が積まれ、製材所として使用されているようでした。線路をはさんで西側にはマンションも立ち並びます。
工場内部も見学したいとは思いますが、工場敷地内に許可なく入ることは禁じられています。見つかった場合は即警察に通報されるそうです。
グーグルマップの航空写真で見ると廃墟具合がよくわかります。
一部、爆弾でも爆発したように屋根がおちて瓦礫になっています。また屋根が残っているところでも穴が開いています。このまま朽ち果てていくのでしょうか。
できればすばらしい歴史的建造物として一般公開してほしいです。愛知県は岐阜県とともにかつて繊維産業が盛んで、工場も県内に多数ありましたが、その多くは取り壊されショッピングセンターや他の工場に生まれ変わって姿を消しています。
そういう意味で往時を伝えるたいへん貴重な建物群だと思います。