
こんにちは!愛知お散歩ナビゲーターのほとんどうどんです。
ある夏の日の昼下がり、名鉄名古屋本線の列車に揺られ妙興寺駅で下車しました。
尾張一宮駅から名古屋側にひと駅で、普通電車しか停車しない駅です。
妙興寺

駅から徒歩5分ほど、落ち着いた雰囲気の住宅地を抜けると駅名にもなった妙興寺があります。
山門をくぐると、まっすぐ伸びる参道の両脇に松が並び、砂利を踏む音が心地よいです。

苔むしたところも雰囲気ありますね。京都の古寺のような佇まいですね。

妙興寺は臨済宗妙興寺派の大本山で室町時代創建の古刹です。

あまり愛知県では見かけない雰囲気のお寺です。
愛知のお寺は浄土真宗、浄土宗のお寺が多いからですね。やはり臨済宗は違います。

立派な本堂です。


国の重要文化財に指定されている勅使門です。
南北朝時代の1353年に建てられたもので、創建当初からの遺構として唯一残っています。後光厳天皇から賜った勅額「国中無双禅刹」が掲げられています。
一宮市博物館

妙興寺に隣接している一宮市博物館に行ってみました。入館料は300円です。
企画展

訪れた日は「墨書土器」の企画展をやっていました。

墨で文字や図形、絵が描かれた土器を特集するニッチな企画です。

文字なのか記号なのかよくわからないものもあります。

写真撮影OKです。土器の破片ひとつひとつに墨で文字のようなものが書かれています。
書かれている文字や記号は時代や地域などによっていろいろ傾向があるようです。
最も墨書土器が多く残っているのは千葉県だそうで、これはダントツみたいです。
常設展

こちらは一宮の歴史や文化を紹介する常設展示です。

一宮で出土した土器の展示です。

一宮市内には古墳もあるんですね。石棺の展示です。
東海北陸自動車道の建設工事で、むかしの遺跡がけっこう出てきたそうです。

一宮市は古くから繊維産業で栄えた町です。
展示室には機織り機や染色の道具が並び、かつての工場の様子を再現したコーナーもありました。

展示されていたのは同じ愛知県の碧南市にある平岩鉄工所の織機でした。
平岩鉄工所は何度か本社工場の前をとったことがあるので私も知っています。
昔は織機も作っていたんですね。

民具のようなものも展示されています。

けっこう展示品は多岐にわたり充実していました。さすがに大きな町の市立博物館です。入館料300円はお値打ち。

見たことある人ですね。

豊臣秀吉関係の資料もありました。
平日ということもあって来館者はほとんどおらず、静かな雰囲気の中でローカルな歴史に触れることができました。