こんにちは! 愛知お散歩ナビゲーターのほとんどうどんです。
豊橋鉄道渥美線の終着駅、三河田原駅にやってきました。渥美半島観光の玄関口です。今日はここから夜景スポットとして有名な蔵王山山頂を目指して歩きます。
蔵王山は標高250.4m。三河国定公園の一部となっており、頂上には立派な展望台があります。麓からもその展望台が見えますね。頂上からは条件の良い日には富士山を望むことができるそうです。
なお山頂までは車道が通じており、わざわざ歩かなくても自家用車で行くことは可能です。
蔵王権現が由来の蔵王山
駅から市街地を歩くこと30分、蔵王山山麓の権現の森にやってきました。木々の緑が眩しい自然豊かな公園になっています。
山頂へは蔵王山自然歩道と三岩自然歩道の二つのルートがあるようですが、三つ岩自然歩道も途中で蔵王山自然歩道に合流しますので、蔵王山自然歩道で山頂を目指すことにします。
登り始めは100mほどのまっすぐな石段です。それほど急ではありません。
登りきると熊野三所権現が現れます。
市民のためのお手頃ハイキングコースとなっているようで、よく整備されています。私が登ったのは平日の午前中ですが、多くの市民の方とすれ違いました。こういう自然豊かな山が街のすぐ近くにあるのはうらやましいですね。
5合目付近の休憩場所です。ここまで登山口から15分くらいです。
ちゃんと五七五になっていますね。
8合目にある蔵王権現です。山名の由来となった社です。
蔵王権現は山岳宗教の修験道の仏で、ご本尊は奈良県吉野の金峰山寺蔵王堂の本尊です。インドに起源を持たない日本独自の仏になります。「金剛蔵王」とは究極不滅の真理を体現し、あらゆるものを司る王という意。権現とは「権(かり)の姿で現れた神仏」の意だそうです。
ちなみに宮城と山形の県境にある蔵王山の名もこの蔵王権現が由来です。
8合目をすぎると車道を横切ります。
頂上にある大きな風力発電が見えてきました。
蔵王山展望台
頂上に到着。登山口からゆっくり登って40分程です。頂上には立派な展望台があります。
三河湾方面の眺望。蒲郡市方面ですね。西浦温泉の温泉街が見えます。
豊橋方面の眺望です。レクサス車を生産しているトヨタ自動車の田原工場が見えます。
足元にはメガソーラー発電所があります。黒いので最初は池の水面かと思ってしまいました。
伊良湖岬方面ですが伊良湖岬は山に隠れて見えません。
全面ガラス張りの展望室です。床には渥美半島の大きな空撮写真があり、眺めているといろいろ気づきがあって面白いですね。
多くの渡り鳥がやってくる中部地方最大級の汐川干潟が見えます。
眺望を堪能した後は、ゆっくり下山します。
田原市の偉人 渡辺崋山
蔵王山のふもとにある田原城址周辺を歩いてみます。
蛮社の獄で高野長英などと共に幽閉の身となった、画家で蘭学者の渡辺崋山は田原藩の家老でした。
蟄居していたとされる場所に当時の家が再現されています。
説明板がありました。ここは池ノ原幽居跡と呼ばれているようです。
せっかくなので田原城址にある田原市博物館に行ってみます。
見学料は310円。館内は撮影不可でした。館内は渡辺崋山の生涯に関する多くの資料や渥美半島の歴史を学べる資料が展示されていました。
この日は私以外に見学者は誰もいませんでした。貸切り状態です。
外国船打ち払いにこだわる幕府を批判した書「慎機論」を書いた渡辺崋山は蛮社の獄で幽閉された後、田原藩に迷惑がかかるという事で先の池ノ原の屋敷で切腹し生涯を終えました。
近くには渡辺崋山を祀る崋山神社があります。